あるまげどん

2007年12月8日 ネタ
 ビールに焼肉のタレを入れられたり
ビールにお風呂の入浴剤浮かべられたり
ビールに居酒屋で出たポテトやら串焼きやらのソースを全部混ぜ合わせて七味トウガラシを入れたやつを入れられたり

 基本的にはいじめられっこですから。
小学生のときに家の裏の田んぼでドロ玉をさんざんぶつけられて
そのあと田んぼに蹴り込まれてドロまみれになった男ですから。
高学年のときに近所の不良に脅されてガードレールの上を歩かされてハデに転んで怪我した男ですから。
中学時代修学旅行のときに宿泊部屋のメンバー決めのとき、人数漏れで一人だけ不良グループの部屋に回されて、もうそのあたりの記憶の大半を失った男ですから。
高校時代に上履きを4,5回片方だけパクられた男ですから。

 こんな人生を歩むと
地獄ドリンクの責め苦など
へっちゃらだい!

 というわけで
やってまいりました!!
大阪城公園において、
私と高校時代を共にすごした大バカ3人組による、地獄ドリンク試飲会。

協賛 トランペッター氏

 チャレンジャーがまあ揃いも揃って遅刻するという
ハプニングがあったりしながらも。
地獄ドリンク試飲会はしめやかにとり行われた。
私たちの選んだテイストスタジアム(公衆便所のそばの休憩所)のすぐ傍では
若いメガネ着用の男集団が
武術系っぽいけど今まで見たことないような動きをして
私たちを歓迎してくれていた。

 最初は罰ゲーム大会を開いて負けた人に飲ませていくスタイルにしようかと思ったが、純粋にドリンクの味を楽しもうではないかということで主旨を変更して、試飲会となりました。

 一応この日用意したドリンクは3種類。
いずれも海外の飲み物を輸入したもの。
一応補足しておくが、これらのドリンクは決してマズイわけではなく
それぞれの国の文化などがしみこんだものなので
その国の人にとってはおいしいものであるが、
日本人の味覚には合わないもの、ということである。

 ありますよね。そういうの。
日本人のご飯の友である納豆とか、梅干とかも
ほとんどの海外の人の口に合わないと思うんですよ。
目の前でチャレンジした海外の人が
耐え切れずに吐き出してしまっても
「あ〜、やっぱり味覚が違うもんなあ」
と思います。
逆の例で行くと日本人にとってブルーチーズも
なかなかなじめないものなんですよね。

 もちろん、好き嫌いの問題ですが。

 とはいえ、このような行為はやはり不快に思われる方もいらっしゃると思いますので
その点についてはあらかじめお詫び申し上げます。

1.ルートビール
  アメリカ出身。ルート、は根の意味らしい。何かの根っこから抽出した成分を主成分とする炭酸飲料。ビールとはいえアルコールは入っていない。色は茶色。ビールのハーフ&ハーフの色合いに近いか。
原材料名の「コーンシロップ」という不可解な表示が、チャレンジャーの戦闘意欲をそぐ代物。

2.インカコーラ
  ペルー出身。現地では有名な飲料だということだ。コーラというから炭酸飲料ではあるのだが、その他は一切がナゾ。とりあえず、ドリンクの色が美しすぎるくらいの黄金色であったことだけは述べておこう。

3.メッコール
  韓国出身。大麦を使用。健康飲料との表記に疑問。味が上手ければ他の名前にするんじゃないかなぁなどと思ったり、思わなかったり。炭酸飲料。
色は深い茶色。

 で、一応ドリンクを生で楽しむだけでなく、チューハイにして飲んだらまた違う表情が出るのではないかという考えもあり
焼酎を一本用意。
いざというときのために水も一本用意した。

 一杯目。
ルートビール。

 プシュッ。と空けた瞬間、独特なにおい。軽くのけぞる。
イソジンの臭いに近い。
まずはそのまま試飲。
口元にコップを近づけると、臭いがストレートに鼻に伝わってくる。
とにかく、独特な香り。
味は、甘い。甘ったるい。
案外いける。
むしろ、ちょっとうまい。

 お!
いけるじゃないか!
これなら制覇も可能か!

 チューハイにしてみる。
臭いが複雑になった。
ちょっとデンジャラスな
オレに触れたらヤケドするぜくらいの
オーラを発していた。

 でも、味はストレートのときよりうまい。
うん、いける。
こういうドリンクもアリやなあ。
怖がってたほど、キツイ味ではなかった。

 二杯目。
インカコーラ。

 ぷしゅっとプルトップを空けると
薬品系のにおい。
うわっ。
何やこれは。
中から出てきた液体の色も
あなどれない。
びっくりするくらいの黄金色。
きれ〜〜〜い。

 ドキドキしながら試飲。
あ、懐かしい。
粉ジュースの味だ!!

 昔駄菓子屋にあったアレですよ。
粉ジュース。
あんな味でした。

 3つのドリンクの中で
一番イケるドリンクだったかもしれない。

 一応、チューハイにしてみた。
うん、予想通りだなあ。
しばらく飲んでたら普通に慣れそうだ。

 三杯目。
メッコール。

 これは友人がプルトップをあける。
ぷしゅっ。
反射的に体を反らした。
こっちまでにおいが伝わってくる。

 どう表現すればよいだろうか。
ビール系統の臭い、なんだけど
うまく表現ができない。

 このオーラ。
今までのドリンクと明らかに戦闘能力が違う。
ドリンクの色。
コーラの色に似ている気もするが
なんか、やや茶色味を帯びている。
その微妙な色の異なり方加減が
日本人にとっての最凶ドリンクの称号に見合うだけの貫禄を示している。

 恐ろしくて口がつけられない。

 多少の躊躇のあと、一口。

 コクッ。

 喉ごし、悪くない。

 味、麦。

 むぎむぎむぎむぎむぎ〜〜!

 むぎの味。

 後味、かなり残る。

 口の中が麦畑。

 麦わら帽子をかぶって、大きなカマをかつぎ、健康的に焼けた肌をした少女ウェンディがこっちをみて微笑んでいる。
「こっちにいらっしゃい」
「こっちにいらっしゃい」

 ウェンディのいるほうの麦畑は色がかすんで
モノクロトーンになっている。
よく見ればウエンディも白黒に見える。
誘われるまま彼女に近づいていくと
自分の視界がだんだんまぶしくなっていって
声のエコーも大きくなっていって

 そこでハッときがつく。

 ていう感じの味だった。

 正直、初めて
「これは飲み干せないかも」
って思った。
なんせ、味覚がまだ異文化に追いつけていないのだ。

 今までの二つに関しては、もう一本あっても
何とか消化できた気がするが
メッコール大僧正様に関しては
しばらく修行が必要な感じ。

 焼酎を入れてみる。

 においが不思議エリアに入った。てか、健康飲料と焼酎って組み合わせがそもそも間違ってたかも…

 あ、でも
ちょっと麦焼酎のものに近づいたかも…

 思ったのはつかの間。
味は全く近づいていなかった。

 ギブか?
ギブアップなのか?

 いや。
決してあきらめはしない。
異文化を理解したい。

 悔しいが
水で薄めさせてもらう。
海外からやってきた力士さんでも
ちゃんこが食えないから
牛乳などで味付けして
なんとかかきこんだというではないか。
いや、それにしてもごめんなさい。

 最悪。
においは変わらず、味が薄まって
よりタチの悪いものになった。
仏罰に違いない。

 胃が焼けた。
ホンマに胃が焼けた。
仏罰だ。間違いない。

 チャレンジャーたちは一斉に無口になり
周りの風景をめでたり
プロ野球の話をしだした。
現実逃避したいのだ。

 で、ちょっとドリンクのことを
忘れている瞬間を見計らって
ガバっ! と飲んでは
また紅葉に目を細めたり

 かなり時間はかかったけど
無事、完飲しました!!

 というわけで
お祭りは終了。
チャレンジャーたちは安堵のため息をついたのち
しばらくそのままダベって
外が寒くなってきたぞ〜ということで
居酒屋やらを3件ハシゴして
6時間ほど飲み歩いた後
フラフラと帰途につきましたとさ。

 いや、このメンバーはホント素晴らしい。
感動するね。
だって、彼らとメシを食うと
満腹を味わえるからね。

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